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どうも、NOVAです。


前回の天岩戸の話に引き続き、伊勢神宮シリーズ第2話、今回は「天孫降臨にみるネットビジネス」ということでお伝えしていきます。


天孫降臨のお話とは、天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫にあたる邇邇藝命(ににぎのみこと)という神様が三種の神器と天照大神の言葉を持って葦原の中つ国(地上)に降りてくるという話なのですが、これとビジネスとはどう関係するでしょうか?


この神様(ににぎのみこと)って地上に降りてくる際に三種の神器を渡されたんですけど、そのうちの1つに「八咫の鏡(やたのかがみ)」というのがあります。


前回の天岩戸にも出てきた八咫の鏡ですが、わからない人は前回をみてくださいね^^
http://creations-serialism.com/archives/3846


でこの八咫の鏡、前回の天岩戸の大騒動の時は、天照大神がそこに映った自分の姿を他人と見間違えて、もっとよく見ようとして出てきたわけですが、今回はその鏡を自分だと思って祭りなさいって言って孫に渡すわけです。


で、それは結局地上では天照大神の御神体として置かれることになるわけですが、前回も出てきたアイテムがここで再度出てくると、読者にとって、そのアイテムには既にストーリーが付いてきます。


最初に出てきた時よりも何か親近感が湧くような、感じでしょうか。


こういうのって漫画でもよくあると思うのですが、過去に出てきたアイテムが出てくると、

「おお!」

ってなる感じありますよね。


それは何故かっていうと、そこにはストーリーが組み込まれているからです。


1つの道具、しかも物語の中の道具なのに、過去の1つのストーリーがその道具1つで思い出されることによって、その話自体に厚みが出てきます。


この三種の神器の中には有名な「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」も含まれているのですが、このアイテムなんて、ヤマタノオロチとスサノオの決闘のストーリーを知っていたらもう出てきただけで興奮するようなアイテムですよね。


しかも、古事記の中では、この後さらにヤマトタケルの手に渡り大活躍するのですからその頃には読者の中でも只者じゃない剣となっていますよね。


もうそこまでの歴史というストーリーによって、草薙剣の価値は最大限に高められているわけです。その後のこの剣の価値はますます高まっていきます。


もちろん付随したストーリーによってです。


仮にこのアイテムがこの天孫降臨の話でちょこっとだけ出てきて、その後にヤマトタケルの話になっても、そこまでの興奮度にはならない、それこそ

「ああ、あの神具か・・・そういえばそんあのあったな」


程度にしかならないわけですが、ヤマタノオロチのエピソードが加わることによって、

「おおおお〜!」

ってなりますよね。


つまり過去のストーリーの重みを持たせるためには、その当時活躍した道具を再度活躍させればいいというわけです。


このテクニックをネットビジネスで使おうとするのであれば、自身のストーリーを語っていくということです。


自分の現在のストーリーは未来のストーリーに重みを与える。つまり現在のストーリーはがそのまま未来において付加価値としての役割を果たすということです。


また過去のストーリーを予め伝えておくことで、現在のストーリーを語る時でも、過去の話の一部を物語に加えることで、そこに付加価値を与えることができるということです。


今回は付加価値というお話をしてきましたが、ここでの付加価値とは感情的価値のことです。


一般的に感情的価値は演出することが難しいとされますが、このテクニックを使うことで簡単に感情的価値を揺さぶることができますので、ぜひ試してください。


これは漫画においてはよく使われるテクニックなので、漫画を読むときにはこう言った感情的価値を揺さぶる要素っていうのを探し出すように読んでいくと、楽しみながら学べて一石二鳥ですね。


もともとこの日本神話は主に古事記で語られるわけですが、この古事記が書かれている時代にほぼ同時期に日本書紀も編纂されています。


簡単にいえば、日本書紀は海外(または地方の豪族)に向けた日本の正当性を示す書物と言われます。それまでの日本の歴史が割と客観的な視点を意識しながら書かれていますが、一方で古事記は国民に向けて天皇家の正当性を示すために書かれたとも言われています。


言ってみれば祭りごとの一環で、平たく言ったら宗教と同じ側面を持っているわけです。ということはブランディングということです。


しっかりとその当時の王統をするためにブランディングをしたかったと言うわけです。これって別に普通に行われていることで、イギリスの王室などもしっかりとブランドを守り続けるための堅固な決まりごとが沢山ありますし、ディズニーランドもそのブランドを守るためだけにそこに莫大な費用をかけています。


宗教的ブランドを構築するための要素はいくつもありますが、そのうちのひとつがストーリーであり、神話を作ることです。各宗教には絶対的なストーリー、神話というものがあります。


その宗教の正当性を語る上で欠かせないものがストーリー(神話)ということができます。


そしてその神話の中に必ず出てくるのがアイテムです。僕なんかは、そういったアイテムにめっちゃ心揺さぶられるんですよね(笑)


そのあたり、とくに神話とは一体何なんだ的な話は次回に回したいと思いますが、こういった神話には当時の読者へむけたブランディングという側面が多分にあったと。


で、そのなかのほんの一部として、前のストーリーを道具に込めることで、次のストーリーに感情的な付加価値を与えることができるというお話をしました。


ぜひ漫画からそのような要素を探ってみることをオススメします。