どうも、novaです。


今日はメンターについてお話ししていきます。

僕はビジネスを始めるまで聞いたことがなかったのですが、会社などで勤められている方や、何らかの形でビジネスを学ばれている方にとっては割と馴染みのある言葉かもしれませんね。


でも、じゃあメンターって何?って問われれば、指導者とか先生とかくらいにボンヤリとしか答えられないのではないでしょうか。


ここではメンターについてお話ししていますので、このお話によってボンヤリとした知識を明確にしてしっかりと腑に落とすことができると思います。


ではいってみましょう。


メンターって何?

メンターという言葉ですが、これは叙事詩ホメロスとオデュッセイアの中に出てくるメントルという老人からきています。


女神アテナがオデュッセウスの息子であるテーレマコスの苦境で彼を導くために姿を変えた老人がメントルです。


苦境におちいったテーレマコスを導く存在がメントルであり、そこからメンターという言葉が生まれました。


現在では指導者と訳されることが多く、人の育成、指導を対話による気づきと助言によって自発的、自律的な発達を即すことを行います。


そういった指導方法をメンタリングとよび、また被育成者をプロテジェとかメンティーと呼びます。


これらがメンターに関しての一般的な定義となります。


メンターは主人公にはなれない

メンターとプロテジェ(弟子)の関係性は、当然ですが相手によって変化します。


弟子はいずれ誰かにとってのメンターとなったり、またメンターも誰かのプロテジェであったりします。


有名なメンターとプロテジェ(弟子)の関係だと

ソクラテスとプラトン
プラトンとアリストテレス
アリストテレスとアレクサンドロス3世

などは学校の教科書にも出てきて有名ですが、そういった風にメンターと弟子の関係は変化し知識や知恵が脈々と後世へと受け継がれていきます。


もう1つ大切なことがあって、それはメンターはいつでも主人公ではないということです。


ホメロスとオデュッセイアの話であれば、そこでの主人公は女神アテナが姿を変えたメントールではなく、テーレマコスということですね。


プラトンのメンターはソクラテスでしたが、その関係性の中で主人公はソクラテスではなくプラトンです。


逆にプラトンがアリストテレスのメンターとなったとき、主人公はプラトンではなくアリストテレスへと移行します。


アリストテレスがアレクサンドロス3世のメンターとなったときも同様のことが起こります。


つまり、メンターとはいつでも主人公を導く存在であって、主人公ではないということです。また言い換えれば主人公はメンターになった時は、別の主人公を導くような存在になるということです。


例えば、漫画「ドラえもん」におけるメンター的存在は誰だと思いますか?


ちょっと考えてみてくださいね。


で、答えは後回しにして次にメンターの役割についてお話ししていきます。


メンターは答を教えない

良いメンターとはどのようなメンターでしょうか?


何でも弟子の質問に答えを与えられるメンターが良いメンターかといえば、全くそんなことはありません。


さきほど、一般的なメンターの定義として、

人の育成、指導を対話による気づきと助言によって自発的、自律的な発達を即すことを行います。


と言いましたが、これって対話により導くということですよね。


かつて女神アテナがオデュッセウスの息子であるテーレマコスの苦境で彼を導くためにメントルに姿を変えて導いたようにです。


そして「導く」ということを考えてみると、
それは決して答を与えることではないんですね。


導くとは経路をつけてそこに至らせる行為です。


子供のころに砂場でトンネルを作ったり水を流したりした経験があると思いますが、(都会に住んでるとあまり見ない光景ですが・・・)

その際に水路を作って水を流しますよね。


その水路こそが水を導くために必要なものですが、その水路を実際に作っていくのは主人公であって、メンターが道を作ってあげるわけではありません。


メンターは時には必要なノウハウやツールを与えたり、その使い方を説明したりしますが、そのツールを実際に使って道を切り開いていくのは主人公なのです。


これって親子関係がわかりやすいと思うのですが、メンターが道を作ってあげる行為とは、親が子供の将来へのレールを敷く行為と同じことになってしまうわけです。


もしも親が子供のためにレールを敷いてしまったら、子供はそのレールから外れるために余計なエネルギーが必要なことになってしまいます。


つまり可能性を高めるためにレールを敷いたはずが逆に可能性を狭めてしまうという結果に繋がってしまうということです。


メンターの役割とは弟子のためにレールを敷くことではなく、弟子の可能性を広げるために、叱咤激励しながら、必要な時にはツールを与え、使い方を教えますが、メンター自身がそれを使い道を切り開くことはしてはならないということです。


良いメンターとなるためには、あくまでも道を切り開いていくのは主人公の役割ということをきちんと理解している必要があるということです。


漫画で探すメンター

さきほどのドラえもんの話であれば、メンターの役割を果たしているのはドラえもんですね。


のび太や仲間たちのピンチの時に、秘密の道具やその使い方を教えますが、多くの場合はのび太がそれを使い失敗しながら困難を乗り越えて成長していくわけです。


こういったストーリーは漫画や映画などで至るとことで探すことができます。


ワンピースであれば、ルフィのメンターとしてシャンクスがいたりゾロのメンターとして鷹の目がいたり、それぞれのキャラクターにメンターとして導く役割を担ったキャラクターがいます。


またシャンクスにもメンターとして海賊王ロジャーがいたりして、その場合はシャンクスはプロテジェ(弟子)になりますね。


様々な物語でこの人はメンターとしてどのような活躍をしているのかを今回のお話と照らし合わせて読むことでより今回の内容を腑に落とすことができると思います。


何よりも楽しく理解することが出来るのでオススメです。


メンターは心の中に存在する

また、メンターは自分がメンターだと名乗りをあげはしません。


プロテジェ、つまり弟子のほうがメンターだと認識するだけのことです。


ちょっと分かり難いかもしれませんが、弟子が勝手にこの人がメンターだと認識することで、その相手はメンターとなります。


メンター側が、お前が今日から俺の弟子だ。といって弟子をとることでメンターとなるわけじゃないんですね。


そういう意味ではメンターとはプロテジェ(弟子)の心の師匠とも言える存在です。


場合によっては会ったこともない、話したこともない人でもメンターたり得るということです。


ちょっと話が飛躍してしまいますが、つまりはメンターはメンター自身がより良く生きることで、生き方そのものからもって弟子を導くことを求められるし、その過程で得た知見をプロテジェと共有することでメンターとしての役割を果たしていくことが出来るということです。


言ってみれば、メンターとは成長し続ける存在でもあるということです。


漫画でも主人公のメンター的なキャラはいつまでも偉大で大きな存在であって欲しいと思っちゃうのは僕だけじゃないと思います。


主人公が追い抜いた時に少し悲しくなったり。笑


でも、そうやって自分を追い抜いてもらうことがメンターである人の願いなんですけどね。


メンターと弟子の素晴らしき世界

最後にいつものように循環構造の話をしていきます。


メンターと弟子の関係性においてはどんな好循環が形成されているのかというお話です。


これはぜひあなたなりの答えも見つけて欲しいし、見つかったらシェアしていただけると嬉しいです。


で、ここでは僕なりの考えを言えば、プロテジェ(弟子)はメンターから教わることで、そのメンターの何年もの経験を体系立てて学ぶことができ、またそのメンターと直接関わることで、肌で感じることで更に成長進化していきます。


膨大な量の書籍を読むことなしに、そのエッセンスを抽出したものを学ぶことで、最短でそのメンターのステージまで到達することができます。


あんだけ苦労してなったスーパーサイヤ人なのに悟飯や悟天やトランクスがアッサリとそのステージに到達できるのも、悟空やベジータという存在がいたからです。


さっさとそのステージに登ることで、更に高いステージを目指すことに時間とエネルギーを使うことができるわけです。


メンターのメリットとは何か

ではメンター側のメリットとは何でしょうか。


メンターは自身の経験や知識を弟子に譲るために、あらためて深く考察したり体系立てたりすることでステージを上げていくことができます。


また弟子のためにもステージを上げ続けていかなければならないという、ある種の責任が生まれることで次の段階へと足を踏み入れ始めます。


これも親子関係がわかりやすいと思いますが、親は子に対して教育者でもありますが、同時に子供からも沢山のことを教わります。


しかし、子は直接親に教えるわけではありません。


親が子から一方的に気づきを得て、学びを得て成長するのです。


これがメンターとプロテジェの好循環を作るということです。


メンターは苦労した経験をアッサリと受け渡して隠居…ではありませんよね。笑


メンターは常に成長し続ける必要があります。


でないと、当たり前ですが弟子に追いつかれ追い抜かれてしまうからですね。


もちろん先にもいった通りメンターにとって、弟子が今の自分を越えて高いステージに登るということこそ喜びなのですが、一方で今の自分を自分自身も越えていくというのは前提としてあるんですね。


メンターは弟子が今よりも高いステージへ向かって切磋琢磨できる仲間へと育つことで、自分自身も今よりも高いステージへと向かうことができます。


いずれ良いメンターの見つけ方などもお話ししていこうと思います。


いまどの段階に入るとしても、良いメンターを見つけて、そして良いメンターとなり好循環のなかで仲間とともに切磋琢磨してビジネスを人生を営んでいきたいですね。




nova