2016-08-18 21.57.51
どうも、novaです。

今日は影響力というものを心理学の観点から見た名著である
【影響力の武器】という本をもとにお話しをしていきます。


この【影響力の武器】という本は、消費者の立場に立って、
企業や販売者が如何に我々を手玉にとっているか、ということを
心理学的観点から見て、さらに多くの例を用いて説明している本です。


今回はこの本に基づいて、
コピーライティングの観点からお話ししていきます。


ではよろしくお願いします。


6つの武器

影響力の武器の中では人間の行動をつかさどる、基本的な心理学の
原理原則にフォーカスして、6つの原理として以下のものをあげています。

  • 返報性
  • 一貫性
  • 社会的証明
  • 好意
  • 権威
  • 希少性

これら原理原則よりもさらに基本的な人の反応として
  • 固定的動作パターン
ということについても述べられていますので、
ここからお話ししていきましょう。


固定的動作パターン


固定的動作パターンとは機械的な行動パターンのことです。


脳は常にエネルギーを、効率良く使おうとしています。


これは人に限らず動物全般、また生き物全般に対して言えます。


効率性と経済性を重要視しているわけです。


それによって時間やエネルギーを節約し、
脳はエネルギー効率を上げて省エネ化を図る傾向があります。


結果的に、常に考えて行動するというよりも、
頻繁に行われる動作などを、オートマチックに反応化させて
考えずとも瞬時に行動できるようにするのです。


これが省エネ化ということです。


有名なパブロフの実験における犬のような反応も同じですね。


でも効率化を図った結果として、単純な反応になってしまいます。


場合によっては、似たような信号に対して
本意ではない反応をしてしまうという、リスクを伴います。


販売者はこの単純反応をうまく利用してきます。


逆に言えば僕らはお客さんの単純反応を利用する必要があると。


利用というととても響きが悪いですが。


利用自体、本来は良いも悪いもありませんよね。


騙そうとかそういうイメージとセットになっているから
メチャクチャ気持ち悪い響きになってしまう。


嘘も方便じゃないですが、お客に対して本当に価値あるものを
価値あるものとして提供する、という大前提においては
お役さんの単純反応の利用は全く悪いことにはなりません。


返報性


人は 他者から与えられたら、自分も同じようなやり方で相手に返す
ように努めることを要求する性質があります。


またひとは恩義をうけっぱなしでいると不快に感じる性質があります。


不快な感情をとりのぞこうとして、受けた親切へのお返しに
それよりも大きな頼みごとを、聞いてしまうことが多いのです。


これらを返報性の法則と呼びます。


譲歩的要請法


この返報性の法則の応用編としまして、
譲歩的要請方というセールスのテクニックがあります。


まず確実に拒否されるような大きな要求を先にだします。


それを拒否したあとに、それよりも小さなあなたがもともと
受けて欲しいと思っていた要求をだす。


つまり、大きな要求のあとに
小さな欲求をだす
ということです。


ちなみに小さな欲求との比較による
コントラストの原理という働きも起こります。


一貫性

ほどんどの人は自分の言葉、信念、考え方や行為を一貫したものにしたい、
もしくは他者からそうみられたいという欲求があります。


この欲求は3つの要素によってもたらされます。


1・社会的評価
一貫していない考えは社会的評価が下がってしまう傾向にあります。


2・日常生活
日常生活において新しいことというのはエネルギーが必要になります。


だから人は習慣化させることで自動化を果たします。


3・思考の近道

ある物事に対して一貫性を保つ行動を行うことにより、
思考せずに反応することができるようになります。


つまりは思考の近道ができます。

承認先取り法

承諾を引き出す上で、相手からコミットメントを引き出すようにします。


相手に自分の意見を言わせて、立場を明確にさせるということ。


そうすることで一貫性の原理をうまく利用できるということです。


相手はコミットメントしたことにより、
そのコミットメントを一貫させようとします。


仮に少し矛盾があったとしても、新しい理由や正当化を
自分のなかに勝手に付け加えようとします。


理由を新たに付け加えながら、そのコミットメントが成長すると、
もともとの理由がなくなったとしても、新しく発見された理由があるため、
自分のとった行動が正しかったと考え続けることになります。


この手法を承諾先取り法と言います。


る社会的証明


人はある行動を遂行する人が多いほど、それが正しい行動だと判断してしまう。


ということです。


自分の信念を正当化する方法


正しいと思う人が多ければ、ひとはその考えを正しい
と思うようになるので、認知されることで正当化させることができます。


逆に言えば、認知されている信念と結びつけることができれば
そのまま正当化されるということです。


人は人を模倣する

人は簡単に物事を模倣しようとします。


音楽などは模倣のバーゲンセールのようになっていますし、
ネットビジネスにおいては一時無法地帯でした。


いわゆるコピペの記事のことですが、現在は検索エンジンから
飛ばされてしまうこともあり、大分落ち着いたとはいえ、
やはりまだまだコピペをする人は多いです。


実はこれらの行動は心理学的理由があります。


行動の仕方を手っ取り早く決められる


ということです。


人は不確かな時、自分の決定に確信が持てない時
自分と似た人(同じようなサイトを作っている人)の行動を
自分の行動指針とする、ということです。


好意


ひとは自分が好意を感じている友人などに対してイエスという傾向があります。


好意について5つの要因を考えていきます。


・第1の要因

身体的魅力やハロー効果


自分の全体的な魅力を高めることで影響力を高めるということです。


つまりはブランディングにつながります。


ブランディング


自分の幾つかの要因を強調してブランディングを図る方法もあります。


キャラ設定


・第2の要因

類似性


人は自分と似たひとに好意を感じるという傾向があります。


これとは逆に同族嫌悪という言葉もありますが・・


・第3の要因

賞賛

人は褒められて嬉しくない人はいませんよね。


あからさまにお世辞では逆効果ですが、しっかりと褒めるところを褒めることは
相手に好意を持たれることにつながります。


・第4の要因

 単純接触効果

単純に接触を繰り返すことで馴染みを感じてきた経験ありませんか。


馴染みは共感をうみ、共感は信頼につながります。


共感できる相手に対して人は好意を感じます。


でも快適な環境の中での接触に限ります。


恋愛などで単純接触効果をねらってしつこくすると
間違いなく嫌われるので注意しましょう(笑)


・第5の要因

連合

好ましい事象と自分が結びついていることを
他者の目に印象付けようとすることです。


良い印象と、自分を結びつけることで、
自分自身にも、良い印象をもってもらうということです。


恋愛などでも、想い出の場所などと
相手が結びつくことってありますよね。


それを意図するということです。


好ましくない事象と結びついてしまわないように注意が必要です(笑)


権威

人は優れた知識と力をもっているというイメージから
専門者などを権威者として、その専門者の意見を正しいと判断がちです。


権威の【シンボル】そのものに反応してしまうことも
日常的に行われています。


肩書きに対して、ついつい反応してしまうことは
誰しも一度は経験あるのではないでしょうか。


権威に関してはこちらの記事もどうぞ
http://creations-serialism.com/archives/904


希少性の法則は失うことへの恐怖からきていた


人は機会を失いかけると、その機会をより価値あるものとみなすし、
手に入れにくいものはそれだけ貴重と思います。


機会を失うというところがポイントです。


人は自由の喪失に対して反応します。


心理的リアクタンス理論と呼ばれたりしますが、
人はそれだけ制限に対して、敏感だということです。


制限された情報は、より説得力があるとおもってしまいますし、
仮に、それらの情報が受け取れたとしても、
もしそれが他では手に入らないとみなされた時には
以前よりも貴重なものとして感じてしまいます。


さらに言えば、すでに制限されているものよりも
新たに制限されるようになったものの方を
より価値が高いと感じる傾向もあります。


また他人と競い合っている場合など特にも
人は希少性の高いものに最も強く惹きつけられます。


まとめ


今回は【影響力の武器】についてお話ししていきましたが、
さらに詳しく、とくに事例について沢山知りたいのであれば
ぜひ影響力の武器を手にとって読まれることをお勧めします。



 


影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
 

では今回も最後までありがとうございました。


nova