今回はコピーライティングという観点からストーリーテリングというものを考えていきます。
ヒトは物語、つまりストーリーが好きですが、僕らはセールスの前提としてストーリーを使っていかなきゃいけないというところに小説や漫画とは異なった前提が必要になってきます。
つまり読まれる前提か、読まれない前提かということ。
その前提の違いを意識しながら、じゃあどうやったらストーリーテリングを有効にビジネスに組み込んでいけるのかについてお話ししていきます。
この記事を参考にして、セールスレターなどにストーリーの力を組み込んで行って下さい。
ストーリーにおける2つのポイント
僕らは小説家でも漫画家でもないので、ストーリーの型のようなものを学ぶことも有効ではありますが、前提としてコピーライティングの視点でストーリーテリングを使っていく必要があります。
ですからここでは、その前提を押さえつつ、学んでいくストーリーテリングを自分の中で有効利用できるようにしていきます。
コピーライターと小説家の前提
まずは僕らが文章を書く場合と、小説家や漫画家がストーリーを書く場合の違いですが、一番の違いは、「読まれる前提か、読まれない前提か」ということです。
コピーライターが商品についてのセールスレターを書くときなどは、基本的に読まれないという壁を乗り越えるように書いていきます。
しかし、小説家・漫画家などは手に取ってもらったら、基本的にはしばらく読まれるという前提のもとに、どのように面白く展開させていくかということにフォーカスして書いていけます。
これは実際に大きな違いであって、ストーリーテリングをコピーライティングに有効活用していく際には大事な視点です。
物語全体を読んでもらえるという前提があるからこそ物語全体の共感や感動を追求でき、いわば物語全体の構成にフォーカスすることが可能です。
しかし、セールスレターの文章などは基本的に先を読んでもらうことが出来ないという前提のもとに立っています。
つまりセールスを目的としたストーリーテリングとうことです。
その際に有効活用できるポイントとしては、
自分や商品の過去や経験、経緯を語る
自分や商品の実績や効果などを語る
というものがあります。
このようなポイントをもつところに読者を一気に引っ張り込むという、そんな【引き込み要素】は何があるでしょうか。
まずは先も言った通り、読まない壁を越えるためには「書き出し」です。
この「書き出し」がとても重要です。
「書き出し」とはつまり「冒頭」です。
「冒頭」におくべき要素といったら
1、情景や状況の描写をイメージできるか
2、心の声をそのまま書く
2、心の声をそのまま書く
が有効となります。
一つ目の情景や状況の描写でとても有名で、よく引用として挙げられるものとして川端康成の「雪国」冒頭があります。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
※川端康成「雪国」より
極めて鮮明で美しい物語の代名詞ですね。本当に一気に情景や状況をイメージさせられてしまいます。
もう一つが心の声をそのまま書くということですが、
「また騙された・・」
「今月やべー」
「嫌われたかな・・」
とか心の声をそのまま書くことで感情がこもります。
これは最も手っ取り早く効果的なので初心者の方には是非オススメの方法です。
冒頭部分でいかに引き込むかってことでお話ししてきましたが、実際にはそれ以降の展開でも一緒です。
状況や情景の描写、心情や感情の心理描写を描きながら、その物語をお客の頭の中にイメージさせ続ける展開、そしてこれらを意識して書き続けるのが物語(ストーリー)というものです。